Google が AI Overviews から AI Mode へ利用者を送り始めた ― 2026 年 8 月の検索の動き
2026 年 8 月の Google 検索では、AI Overviews 内から AI Mode への導線が強化され、続報が続くトピックにはリンクカルーセルカードが出るようになりました。8 月に確認された変更点と、青いリンクを経由しない検索が増えることの意味を整理します。
2026 年 8 月の Google 検索では、AI 関連の表示に複数の変更が確認されました。中でも実務への影響が大きいのは、検索結果ページの AI Overviews から、会話形式の AI Mode へ利用者を送る導線が強まっていることです。
8 月に確認された変更
Search Engine Roundtable が 9 月 1 日に公開した 8 月分のまとめによれば、8 月には次の動きがありました。
AI Overviews から AI Mode への押し出し。 検索結果内の AI Overviews の中で、AI Mode への導線が拡大されています。
進行中トピックのリンクカルーセルカード。 AI Mode の中で、続報が出続けているトピック (developing topics) についてリンクカルーセルカードが表示されるようになりました。ニュースのように状況が動いている話題で、関連ページを横並びで提示する形式です。
AI Mode の一部が Gemini 3.7 Flash で稼働。 AI Mode の回答生成に使われるモデルが更新されています。
AI 生成画像のテストは中止。 AI Overviews 内に AI 生成画像を表示するテストが行われましたが、開始直後に停止されました。
AI Mode への機能追加。 航空券の価格追跡、マイル換算、ホテル予約といった機能が AI Mode に加わっています。
なお 8 月 18 日から 21 日にかけては 2026 年 8 月のスパムアップデートが実施され、その後も順位変動が続いていました。この時期に順位が動いた場合、AI 関連の変更とスパムアップデートのどちらが原因かは切り分けが必要です。
リンクカルーセルカードが意味すること
進行中トピックでのリンクカルーセルカードは、GEO の観点で注目に値します。
AI の回答は通常、複数の情報源を統合した 1 つの文章として提示され、参照元は末尾や文中に控えめに置かれます。これに対してカルーセルカードは、個々のページをカードとして横並びに見せる形式です。文章に溶かし込まれるのではなく、ページ単位で目に入る場所が用意されたことになります。
ただし、対象は「続報が続いているトピック」です。ニュース性の高い話題との相性がよい形式であり、B2B の製品ページや導入事例のような、更新頻度の低いコンテンツでどこまで出るのかは現時点で分かりません。
入り口が青いリンクから離れていく
AI Overviews は、あくまで検索結果ページの一部です。上には検索窓があり、下には従来どおり 10 本のリンクが並びます。利用者は AI の要約を読んだあと、そのままリンクを見ることができます。
AI Mode は違います。会話形式の別画面であり、そこに入った利用者は追加の質問を重ねていきます。10 本のリンクが並ぶ画面には戻りません。
Google が AI Overviews から AI Mode への導線を強めているということは、検索結果ページを経由しない検索の割合を、Google 自身が増やしにいっているということです。この流れが進むほど、検索順位という指標が説明できる範囲は狭くなります。
実際、Google の検索上位 10 件と、AI が回答の根拠として参照したページの重複は、かつての約 70% から 20% 未満まで落ちたとされています (出どころの検証はこちら)。順位を上げることと、AI の回答の中に自社が出てくることは、すでに別の課題です。
資料請求
AIO Lens のサービス概要と、AI 検索でのブランド露出に関する調査データをまとめた資料をお送りします。法人のお客様向けのサービスです。
メールアドレスは資料送付とサービス案内 (配信停止可) に利用します。プライバシーポリシーはこちら。
実務として何をするか
8 月の変更は、いずれも単体で緊急の対応を要するものではありません。ただし、方向性としては一貫しています。
自社の露出を測る対象に、検索結果ページだけでなく AI の回答そのものを含める必要があります。AI Mode で自社について何が語られているか、どのページが参照されているかは、順位計測では見えません。
AIO Lens は、Google の AI Overviews を含む複数の AI に対して同じ質問を毎日投げ、自社が言及されたか、どのページが参照されたかを記録し続けるサービスです。表示の仕様が変わったとき、自社の扱われ方がどう動いたかを時系列で確認できます。